はじめに
日頃からAIには大変お世話になっている。
私の場合、主な相談相手はClaude Code、Codex、及びGemini Notebookである。
ちなみにClaudeはMax 20x プランを使っており、先日これでも利用制限にかかった。
よって、AIの利用頻度は平均より相当高いのではないかと思う。
もちろんAIは便利だと思うし、こちらのお願いをあっという間にこなしてくれて助かるなと思う局面もあるが、後から振り返ると猛烈に時間を浪費していたり、疲弊している自分に気づくことがある。
他の方(ブログや動画サイト等を含む)から「こんなに短い時間でできた」と聞くことも多いが、全体で見ると実際はどれくらい成功しているんだろう、と考えたりする。
そこで、以下、あえて私がAIで非効率になっているのではないか、と思う局面をまとめてみた。
トータルで見ると結局は効率落ちているのでは?
AIは人間の特性を上手に取り込んでいる気がする。SNSの中毒性みたいに。
やりとりの回数
AIとのやりとりがなかなか完結しない。少しでも人間から情報を得るべく、最後に何かしらいれてくるようにみえる。例えば、主要なものは終わりましたが、実は「XXX」という手もあります。聞いてみたいですか? みたいな感じ。
そんなことを回答の最後に言われたら、人間の性として聞いてみたくなる。結果、AIとのやりとりの回数が無限に増えていく。
マルチタスク
AIエージェント自体、私はClaude CodeやCodexを複数立ち上げて複数の指示を出し、結果を次々と見ながらマルチタスクをこなしている。
なんか多くの仕事を同時並行させ、人間の生産性革命がまさに進行中と妄想してみたくなる。
しかしながら、AIからの出力結果をみるたびに私のほうは自分自身の頭を切り替える必要があり、その内容に集中するまでにどうしても時間がかかる。
AIによる成果物を用いた発表
人間側としては効率的に資料ができたと思い、AIが作ってくれた成果物を用いて発表すると:
- プレゼンしながらAIが出力した言葉の使いまわしに違和感がある
- 画像がAIっぽい
- プレゼン後の質問に上手く答えられない
AIも間違ったことは記載していないように思うんだけど、なんとなく人間には腹落ちせず、うまく相手に説明できない。
最終的に成果物を作り直すこととなり、気づいたらほとんど人間が作り直していたりする。
上記3つとも、確かに時間を部分的に切り取ると、生産性があがり、作業の工数も減ったように思うが、その前後を含めて全体で見ると実際はどうなんだろう?
さらにAIが思うように動いてくれないときのストレスも結構あったりする。
これって他にもよくある話?
現在進行中のAI革命は、よく18世紀後半のイギリスから始まった産業革命になぞらえたりする。
その産業革命の流れの中で、19世紀イギリスの経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズが唱えた「ジェボンズのパラドックス」というものがある。
技術の進歩により資源利用の効率性が向上したにもかかわらず、資源の消費量は減らずにむしろ増加してしまう
Wikipedia「ジェボンズのパラドックス」より
例えば石炭を効率よく燃やせる機関ができたとき、当時は石炭の消費は減るどころか増えたらしい。安くなったものは、使う量が増える。
石炭という資源を時間という資源に置き換え、考えてみる。
AIのおかげで、一定の時間で処理できる量は確かに増えた。ところが人間はそこで満足せず、ならもっと処理できるはずだと考えて、同じ時間における指示の量を増やしてしまう。
結果AIへの指示が爆発的に増え、AIは新たな情報をどんどん出力してくる。
人間側はチェックをしなければならない。修正を指示しても一発では終わらず、かつAIのほうも、やりとりが続くようにできているらしく、タスクは完結しないままに、だらだらと使わないアウトプットが浪費されていく。
トータルで見るとあまり効率的になっていないのではないか?
他の全員に等しくあてはまるとは思わないが、自分の場合はそう疑いたくもなる。
じゃあどうすれば良い?
こんなに効率的にできた、という話はよく聞くが、その後生まれた時間を有意義に使っている、という話は聞いたことがない。
私だけかもしれないが…。
結局基本に立ち戻ることとなるが、人間の寿命には限りがあり、その中で本当にやりたいことを見つけ、他のブルシット・ジョブは切り捨てる、これにつきるのではないか?
やめることを決めないと永遠に振り回される。
AIによってやれること自体は増えるが、もっとやろうと思うことも増えるので、永遠に人間が満足する状態は来ない。
私はまず、AIが複数同時に走る画面を視界から外すことから始める。
人生は有限であり、人生の最終日にいまやっていることで後悔しないか問い続けないといけないと思った。

